「ブースは大きく」が、展示会の鉄則ですが、広さに比例して、当然出展料も高くなっていきます。
特にアメリカの展示会は、装飾費用が日本よりも高くなります。
市場調査段階であったり、本格出展の前段階ということもあると思います。
そこで、今回は、小さなスペースでも効果的に来場者を呼びこみ、売上に繋げるためのコツをご紹介します。
1コマ10ftx10ftとは
アメリカの展示会で一般的な最小コマは10ft x 10ftです。
約3m x 3mくらいですので、日本の展示会と大体同じと考えていただければ大丈夫です。
メインの通路からは離れる場合が多く、角コマはない場合がほとんどになります。
また、同じサイズの小さなブースが密集するため、目を止めてもらうにもいくつかの工夫が必要です。
受付は間口の半分以下に設計
狭くても受付に1名、案内・商談に1名を配置しましょう。
まずはこの受付担当についてですが、この担当者はサンプルを配ったり声かけをしたりして足を止めてもらう役割と、ブースの奥に入りやすくさせる2つの役割があります。
この2つの役割を果たすためには、受付が立つスペースは間口の半分以下に設計するのがお勧めです。
受付の役割1:足止め
1人用のオフィスデスクの横幅が大体100〜120センチですので、間口の半分以下、は十分な大きさと想像いただけると思います。
そのくらいのスペースがあれば、声かけをしてちょっとしたトークができ、リードの獲得が可能です。
受付の役割2:奥への導線づくり
人の心理として、見られていると入りづらいと感じます。
まずは自分で見て、触ってから詳細を聞きたい、という来場者もいます。
受付が大きく、そこを通らないと中の展示物がみられない、という導線設計では、このような来場者層を取りこぼしてしまいます。
そうならないためにも、奥への導線づくりのため、受付は間口の半分以下の幅で設計するのが鉄則です。
横並びになれる商談スペースを設ける
展示会は受注を取るためのもので、商談できるスペースを設けましょう!というのはご存知の方も多いかと思います。
ここでさらに踏み込んで欲しいのが、その商談スペースはお客様と「横並びに座れるか」です。
相談とクロージングに使い勝手がいい商談スペース
展示会の商談スペースでは、詳細を詰めていく「相談」のフェーズと、実際に購入を決めてもらう「クロージング」の二段構えになると思います。
このフェーズに合わせて、お客様に対して斜めにも真正面にも座ることができる、テーブルと椅子のセッティングがお勧めです。
テーブルを挟んで対面に座る風景は思い描きやすいと思うのですが、これは視線がぶつかってしまって緊張させてしまったり、心理的にどうしても対立モードになってしまいがちです。
そこで、横並びや斜めに座ることができれば、「相談」のフェーズでリラックスして話すことができます。
そしていざ、クロージングになった時には、向き合って「ぜひお願いします。サインしてください。」という真摯な姿勢を見せることが重要です。
このように商談にぴったりな斜めにも正面にも座ることができるテーブルと椅子の配置は、売上にも一躍買えるのではないでしょうか。
海外の展示会ではソファを置いているブースもよく見かけますね。
いかにも権限を持っていそうな出展者と来場者がリラックスして話していたりします。
製品情報の説明はモニターを活用する
3つ目のポイントは、全体を広く使うため、説明資料はモニターを活用する、という点です。
大型のモニターを壁に取り付けて、PCでつなぐこともできますし、タブレット端末をいくつか用意して動画を流したりプレゼン資料を映したりすることも可能です。
電気が必要になりますが、アメリカの装飾プランでは電気工事がパッケージに含まれていないことが多いので、必ず確認するようにしましょう!